Kip Kompakt special 37EK -その2-

JO

2022年12月28日 23:47

さて、、、そんなKipについて少し語ります(笑)



「Kipはいいよ」、「Kipは造りがしっかりしているよ」と、ベテラントレーラー牽きの方からよく耳にする言葉だ。

そのKipの歴史だが・・・

Kip Caravansはオランダのトレーラーメーカーで、歴史的には約70年前の1950年頃からトレーラーの販売を開始。
その後、マーケットをドイツを始めとした欧州各地へ拡大し順調に販売台数を増やしていった。
しかし一時期は好調だった販売台数も徐々に低迷。
あまりにもコダワり過ぎる丁寧な造りが故、売価を上げざるを得なくなったのだが、その事が市場に受け入れられる事はなかった。
そして、2010年にKip Caravansは破産。同年同じくオランダのカーゴトレーラメーカBoedelbak社により買収され現在に至る。

数年前(と言っても10年前くらいだが・・)からKIPのスタイルが「以前のモデルと趣が違ってきたなぁ」。と思っていたが、
歴史を調べて「ナルホド」と思ってしまった。親会社がカーゴトレーラーメーカーという事もあり、何かとカーゴ感もウリにしているし、
過去のような”カネ”のかかるトレーラーはとても造れないのだろう。
(しかしKip公式オンラインショップでは、買収前モデルのかなり小さな部品まで補給パーツとして購入できるのはありがたい)

そんなKipだが自分が初めて目の当たりにしたのは10年前に参加したオフ会だった。

小さいながらも一目で分かる質感の良さと、なんとも洗練された佇まい。
諸先輩方のクチグセ!?効果もあって「これはイイなぁ」と一目惚れ状態だった(笑)

その時以降「子供が巣立った暁には(正確にはマダだが・・・)、Kip」と想い続け、タイミング的な縁もあり、今月ついに手に入れてしまった次第。

久しぶりに覗いてみたトーザイアテオさんのHPでKip Kompaktをたまたま発見したのも何かの縁だろう(笑)
その後は即トーザイアテオさんへ連絡をとり、嫁さんと実車確認。コンディションの良さもズバ抜けていたのもあって即日即決した。

しかし・・・・トーザイアテオさんで実車を見た嫁さんの一言目は、、、「え?!こんなに小さいの??」だった(笑)


当時のカタログの抜粋。SUMOレスラーで持ち上げられるくらい!?コンパクトなんだから、それは小さいよ(笑)

それと、いくら質感やスタイルが良い。と言っても、トレーラーなので居住性も購入の重要な判断要素のひとつなのだが、
その点でも、ある意味理想に近いトレーラーだった。

・着座姿勢に疲れたら、、ゴロンと横になれるダイネットスペース
・常設ベッド

というのが、16年トレーラーを所有し、次に求めるキャンピングカーの条件でもあったが、その条件も満たしていた。



小さいトレーラーなので完全ワンルーム状態(笑)なのだが・・・

・ソファー長が190cmもある⇒余裕でゴロン
・さらに背もたれクッションを床に置いてしまえば、そのままシングルベッドにもなる⇒ベッド展開不要の常設ベッドモドキ
                                                 ⇒単身出動では片側ソファー+片側常設ベッドとなる

という事で居住性も合格なのだ。

そして造りの部分だが・・・

引き取り後は、快適化という名のカスタマイズに週末ごとに勤しんでいる訳なのだが、その丁寧な造り込みのおかげで、
配線1本通すのも大苦戦な状態が続いている(泣)
とにかく、各部収納の内側もしっかりと化粧板で覆われているし、棚板も丁寧に!?固定されていたりで手が掛かる。

最近のトレンドっぽい明るく配色でもなく、メッキギラギラな偽装飾も無いので、古臭さは隠せないが・・・・

しかし、、佇まいが良い(笑)







細かな細工の棚板振れ止め。コイツがなくても棚板としては機能するのに・・・

やけに板厚のあるフロントウインドウ。その分キッチリ重たいが(笑)

下の写真はトーザイアテオさんで見せていただいた、Kipと某H社との断熱材の比較断面(左の青いのがKip、右がH社)。


厚けりゃイイってもんでもないのです(笑)

Kipはいわゆるスタイロフォーム(押し出し発砲ポリスチレン)で、H社は発泡スチロール(ビーズ発砲ポリスチレン)。
熱伝導率でいうと、スタイロフォームは発砲スチロールの約半分らしい。
すなわち、熱を伝えにくさで言うと倍の性能=倍の断熱性能なのだ。



生涯で最後のトレーラーとなるであろう我がKip kompakt。
大切にしようと思います。

ではでは

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